大陸から渡った木造文化は、日本人特有の器用さから、また、日本古来の杉・ヒノキの針葉樹と言った目がまっすぐ伸びた建築材料との出会いで日本独特の繊細な仕口が生まれました。
地域の建築はその風土に根ざした材料・工法によって長い年月の中で育てられてきました。単純な組み合わせが複雑高度化し、奈良の大仏殿、五重の塔といった巨大な木造建築、美しい木造建築が育ってきました。それらは匠の手により手入れされ世界に類を見ない超寿命の現役の建築物として今に至っています。
ツーバイフォーと言った新しい工法が外国から入り、住宅の大量生産の現場で広まっています。
しかし先人が創意工夫で作ってきた日本独特の木造仕口は、日本の木造建築の文化です。
単に古いとか、手間がかかると言ったことだけではなく、後世に伝えることも私たちの仕事と考えています。