2級建築施工管理技士

「令和6年度2級建築施工管理技術検定・前期 第一次検定総評」


出題数等
令和6年6月9日(日)に、前期 第一次検定試験が実施されました。設問数と解答数は従来通りでしたが、一部、大きな変更がありました。
・「建築学」に関する出題において、従来では「14問中9問選択解答」でしたが、「4問の必須回答 + 10問中5問選択解答」となりました。従来型に於いては、不得意分野の設問は回答を避けることが可能でしたが、今回の4問の必須問題は全分野(環境工学・一般構造・構造力学・建築材料)から1問づつ出題されており、「不得意分野の回答を避ける」ことが、実質出来なくなりました。今後は、建築学全分野を万遍なく学習しておくことが必要となります。
・「能力問題」につきましては、試験実施機関からの事前公表の通り、出題形式が「四肢二択」から「五肢一択」に変わりました。更に、従来は4問の出題でありましたが、1問増えて5問の出題となりました。出題は、「躯体工事」「仕上工事」から各2問づつ、「品質管理」から1問の出題でした。

難易度の高い問題
・№2 :RC建築物の構造形式についての問題でした。「フラットスラブ構造」についての知識が無くとも、その他の構造形式の基本的な知識を正しく理解していれば、消去法で不適当な肢を選択できたと思われます。
・№13:防水材料に関する細かな知識を問われました。が、「№2」と同様に、基礎的な知識があれば、消去法により不適当な肢を選択できたと思われます。
・№14:不適当な肢を選びづらい難問であったと思います。
・№20:選択肢2か4のどちらを選ぶべきか、迷われた方が多かったのではないでしょうか。選択肢2は、2022年11月に実施された「JASS5」改定により、新たに設定された基準で正しい記述です。「JASS5」の改訂後の記述についても留意が必要となります。
・№38、№39:「五肢一択の能力問題」の内、この2問の選択肢については初見の記述が多かったと思われますが、過去問対策の際に基礎的知識を備えておけば、不適当な肢を選択することは可能であったかと思われます。

総評
  初見の記述や、初見の用語が散見されましたが、その一方で、過去問からの出題も多かったことから、難易度としては標準レベルでした。取りこぼしてはならない問題を確実に得点していけば、合格基準を満たすことが可能かと思われます。
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